OBS録画の音ズレを直す方法|バッファ設定と同期オフセットを初心者向けに解説
OBS Studioで録画した動画を確認すると、映像より音が遅れて聞こえる、または音が先に聞こえることがあります。
録画中は問題なく見えていたのに、完成した動画だけ音ズレしていると困ります。ゲーム実況では操作と効果音が合わず、解説動画では口の動きと声がずれるため、かなり見づらい動画になってしまいます。
私もOBSで長時間録画したあと、動画の後半になるほど音がずれていることに気づき、録画をやり直したことがあります。最初はマイクの故障を疑いましたが、実際には音声のバッファや同期、パソコンへの負荷が関係していました。
この記事では、Windows 11でOBS Studioを使っている初心者向けに、OBS録画の音ズレをバッファ設定や同期設定から改善する方法を、安全で簡単な順番に紹介します。
- OBS録画で起こる「音ズレ」とは?
- OBS録画で音ズレが起きる主な原因
- まず短いテスト録画で音ズレを確認する
- OBSの音声バッファを確認する
- 音ズレ調整なら「同期オフセット」も確認する
- WindowsとOBSのサンプルレートを48kHzに合わせる
- OBSを再起動するときの確認ポイント
- OBSの負荷を下げて音ズレを改善する
- 録画開始直後は正常なのに後半になるほど音ズレする場合
- キャプチャーボード使用時に音ズレする場合
- 音声モニタリングの設定にも注意する
- 音声が二重になっていないか確認する
- 設定を変更して失敗したときは元に戻す
- OBSの音ズレを防ぐために録画前に確認したいこと
- 応用編:自分専用のOBSテスト用シーンを作っておく
- OBS録画の音ズレが直らない場合の確認順序
- OBS録画の音ズレに関するよくある質問
- まとめ|OBSの音ズレはバッファだけでなく同期設定も確認しよう
OBS録画で起こる「音ズレ」とは?
音ズレとは、録画した動画の映像と音声のタイミングが一致していない状態です。
たとえばゲーム内でキャラクターが攻撃してから少し遅れて効果音が聞こえたり、話している口の動きより後から声が聞こえたりします。
主な症状は次のとおりです。
- 映像より音が遅れる
- 映像より音が先に流れる
- 録画開始時は合っているのに後半になるほどずれる
- ゲーム音だけずれる
- マイク音声だけずれる
- キャプチャーボードの音だけ遅れる
- 録画ではずれるがOBS上では正常に聞こえる
どの症状なのかによって対処方法が変わるため、最初に「何の音が、どちら方向に、どのくらいずれているか」を確認することが重要です。
OBS録画で音ズレが起きる主な原因
音声バッファによる遅延
バッファとは、映像や音声データを一時的にためてから処理する仕組みです。
パソコンではデータを完全にリアルタイム処理すると、わずかな処理遅れによって音飛びなどが発生することがあります。そのため、一定量のデータを一時的にためることで安定させています。
しかし、映像と音声で処理にかかる時間が違うと、結果としてタイミングが合わなくなることがあります。
パソコンの処理負荷が高い
OBSで高画質録画しながらゲームを動かすと、CPUやGPUに大きな負荷がかかります。
処理が追いつかなくなると映像のフレームが欠けたり、音声との同期が崩れたりする場合があります。
「録画開始直後は正常なのに、途中からおかしくなる」場合は、パソコンへの負荷も疑ってください。
WindowsとOBSでサンプルレートが違う
サンプルレートとは、音声を1秒間に何回デジタルデータとして記録するかを示す設定です。「44.1kHz」や「48kHz」と表示されます。
OBSとWindows側の音声設定が異なっていると、使用している機器やドライバーによっては音声トラブルにつながることがあります。
OBSで動画を録画する場合は、48kHzにそろえると管理しやすくなります。
キャプチャーボードによる遅延
Nintendo SwitchやPlayStationなどをキャプチャーボード経由で録画している場合、ゲーム映像やゲーム音がOBSへ届くまでに遅延が発生することがあります。
特に、Webカメラとマイクはパソコンへ直接接続し、ゲーム映像だけキャプチャーボードを使用している構成では、それぞれの入力タイミングが異なります。
まず短いテスト録画で音ズレを確認する
いきなりOBSの細かな設定を変更するのではなく、最初に10~30秒程度のテスト録画を行いましょう。
- OBS Studioを起動します。
- 「録画開始」をクリックします。
- カメラに向かって手をたたく、またはゲームでタイミングがわかりやすい操作をします。
- 10~30秒ほど録画します。
- 「録画終了」をクリックします。
- 完成した動画を再生して映像と音を確認します。
手をたたくテストなら、手が合わさった瞬間と音が鳴る瞬間を比較できるため、ズレを確認しやすくなります。
設定を変更するたびに短いテスト録画を行うのが、音ズレを直す近道です。
OBSの音声バッファを確認する
キャプチャーデバイスなど特定の入力だけ音がずれる場合は、そのデバイスの設定を確認します。
- OBS Studioを起動します。
- 「ソース」から対象の映像キャプチャデバイスなどを選択します。
- 右クリックして「プロパティ」を開きます。
- バッファリングに関する項目が表示されている場合は現在の設定を確認します。
- 設定を変更したら「OK」で閉じます。
- OBSを再起動します。
- 短いテスト録画を行います。
注意点として、バッファリング設定はすべてのソースや機器で表示されるわけではありません。使用しているキャプチャーデバイスやドライバーによって設定項目が異なります。
また、バッファを無効にすれば必ず音ズレが直るわけではありません。バッファには映像を安定させる役割もあるため、変更後に映像がカクつく場合は元の設定へ戻してください。
音ズレ調整なら「同期オフセット」も確認する
映像と音声のズレが毎回ほぼ一定なら、OBSの「同期オフセット」を使う方法があります。
同期オフセットとは、特定の音声を意図的に遅らせ、別の映像や音声とタイミングを合わせる機能です。
- OBS Studioを起動します。
- 「音声ミキサー」を確認します。
- 対象音声のメニューから「オーディオの詳細プロパティ」を開きます。
- 「同期オフセット」の項目を確認します。
- 必要な値をミリ秒単位で調整します。
- 設定後に短いテスト録画を行います。
たとえば映像側に200ミリ秒程度の遅延があり、マイクの声が映像より早く聞こえる場合は、マイク側を遅らせることで合わせられる可能性があります。
1000ミリ秒=1秒です。最初から大きく変更せず、100~200ミリ秒程度ずつ試すと調整しやすくなります。
反対に、音声そのものが映像より遅れている場合、同期オフセットだけでは映像を先送りできないため、原因となっているデバイスや映像側の遅延設定を見直す必要があります。
WindowsとOBSのサンプルレートを48kHzに合わせる
長時間録画で少しずつ音がずれていく場合は、WindowsとOBSの音声設定も確認しておきましょう。
OBS側を確認する
- OBS Studioを開きます。
- 「設定」をクリックします。
- 「音声」を選択します。
- 「サンプルレート」を確認します。
- 必要に応じて「48kHz」に変更します。
- 「適用」→「OK」をクリックします。
Windows 11側を確認する
- 「スタート」を右クリックします。
- 「設定」を開きます。
- 「システム」→「サウンド」を開きます。
- 使用している出力デバイスや入力デバイスを選択します。
- 音声形式に関する設定を確認します。
- 可能であればOBSと同じ48kHz系の設定にそろえます。
機器によって選択できる形式は異なります。無理に変更する必要はありませんが、OBS、マイク、オーディオ機器のサンプルレートがバラバラになっていないか確認しておくとよいでしょう。
OBSを再起動するときの確認ポイント
音声やキャプチャーデバイスの設定を変更したあと、そのまま録画を続けるのではなく、一度OBSを終了して起動し直すことをおすすめします。
再起動後は次のポイントを確認してください。
- マイクの音量メーターが動いているか
- デスクトップ音声が入力されているか
- キャプチャーデバイスの映像が表示されているか
- 音声が二重に入力されていないか
- 同期オフセットが設定した値になっているか
- 短いテスト録画で音ズレが改善したか
OBSを再起動しただけで安心せず、必ず録画ファイルを再生して確認することが重要です。
OBSの負荷を下げて音ズレを改善する
バッファ設定を変更しても直らない場合は、パソコンの処理能力が足りていない可能性があります。
特にゲームを高画質・高フレームレートで録画している場合は注意してください。
不要なアプリを終了する
録画前に、使っていないブラウザーやゲームランチャーなどを終了します。
Windowsでは「Ctrl」+「Shift」+「Esc」を同時に押すと、タスクマネージャーを開けます。
タスクマネージャーではCPU、メモリ、GPUなどの使用状況を確認できます。
ただし、名前や役割がわからないWindowsのプロセスを無理に終了するのは避けてください。
録画解像度を下げる
4K録画など高解像度で録画している場合は、1920×1080などへ下げることで負荷を軽減できる可能性があります。
OBSの「設定」→「映像」から出力解像度を確認できます。
フレームレートを見直す
60fpsで録画している場合、30fpsにすると処理負荷を下げられます。
fpsとは、1秒間に何枚の画像を表示するかを表す数字です。60fpsは滑らかですが、その分パソコンへの負荷も大きくなります。
録画開始直後は正常なのに後半になるほど音ズレする場合
ここは特に重要です。
録画開始時から常に0.2秒ずれている場合と、30分録画すると徐々に1秒近くずれていく場合では原因が違う可能性があります。
一定のズレなら同期オフセットで補正しやすいですが、時間とともにズレが広がる場合は、単純なオフセット調整では解決できません。
長時間で徐々にずれる場合は、次の点を確認します。
- OBSとWindowsのサンプルレート
- USBマイクやオーディオインターフェースの設定
- キャプチャーボードのドライバー
- USB接続の不安定さ
- CPUやGPUの高負荷
- 録画中のフレーム落ち
この症状では、5分、15分、30分など時間を変えてテスト録画すると原因を切り分けやすくなります。
キャプチャーボード使用時に音ズレする場合
ゲーム実況でよくあるのが、キャプチャーボードを使ったときだけ音がずれるケースです。
キャプチャーボードはゲーム機から送られてきた映像を処理してからパソコンへ送るため、WebカメラやUSBマイクとは異なる遅延が発生することがあります。
この場合は、まず次の順番で確認してください。
- キャプチャーボードの映像とゲーム音のズレを確認します。
- マイクだけがずれているのか確認します。
- ソースのプロパティにバッファリング設定があるか確認します。
- 同期オフセットを少しずつ調整します。
- 10~30秒のテスト録画を行います。
- 問題がなければ5~10分程度の録画でも確認します。
USBハブを経由している場合は、可能であれば一度パソコン本体のUSB端子へ直接接続してテストする方法もあります。
音声モニタリングの設定にも注意する
OBSには、入力されている音を自分のヘッドホンなどで確認する「音声モニタリング」という機能があります。
モニター音だけ遅れて聞こえる場合、実際の録画ファイルでは正常ということもあります。
そのため、「OBSで聞いていると音が遅い」というだけで設定を変更するのはおすすめできません。
音ズレの判断は必ず完成した録画ファイルで行ってください。
音声が二重になっていないか確認する
音ズレだと思っていた症状が、実際には同じ音を二重に録音していたというケースもあります。
たとえばキャプチャーボードのゲーム音と、別の音声入力キャプチャから同じゲーム音を取り込むと、わずかな時間差で二重に聞こえることがあります。
OBSの音声ミキサーを確認し、同じ音が複数のメーターへ入力されていないか確認してください。
不要な音声ソースが見つかった場合は、いきなり削除せず、まずスピーカーアイコンでミュートしてテストすると安全です。
設定を変更して失敗したときは元に戻す
私が以前失敗したのは、音ズレを直そうとして複数の設定を一度に変更してしまったことです。
バッファ、同期オフセット、音声設定、録画設定をまとめて変更した結果、音ズレは少し改善したものの、どの設定が効いたのかわからなくなりました。
さらに映像がカクつくようになり、結局設定を確認し直すことになりました。
OBSのトラブル解決では、「1項目変更→テスト録画→確認」を繰り返す方法がおすすめです。
変更前の設定画面をWindowsのスクリーンショット機能で保存しておくと、元に戻しやすくなります。
「Windows」+「Shift」+「S」を押すと、画面の必要な部分を切り取って保存できます。OBSの設定変更前に使うと便利です。
OBSの音ズレを防ぐために録画前に確認したいこと
大切な録画を始める前に、毎回短いテストを行うだけでも失敗をかなり減らせます。
- OBSを一度起動し直す
- マイクとゲーム音が正常に入力されているか確認する
- 10~30秒程度テスト録画する
- 録画ファイルを実際に再生する
- 映像と音のタイミングを確認する
- CPUやGPUが極端に高負荷になっていないか確認する
- 不要なアプリを終了する
- USB機器の接続を確認する
特に仕事の画面収録、オンライン講座、ゲーム実況など、撮り直しが難しい録画では事前テストが重要です。
応用編:自分専用のOBSテスト用シーンを作っておく
OBSを頻繁に使うなら、録画確認専用のシーンを作成しておくと便利です。
Webカメラ、マイク、ゲーム画面など普段使用する機器を登録し、録画前に10秒程度テストします。
音ズレだけでなく、マイクの入れ忘れ、ゲーム音のミュート、カメラの映像トラブルなども事前に発見できます。
仕事で画面解説動画を作る場合も、毎回同じ確認手順にしておけば、録画終了後に「声が入っていなかった」と気づく失敗を防ぎやすくなります。
OBS録画の音ズレが直らない場合の確認順序
どこから確認すればよいかわからない場合は、次の順番で試してください。
- 10~30秒のテスト録画で本当に音ズレしているか確認する
- 音声が二重入力されていないか確認する
- OBSを再起動する
- WindowsとOBSのサンプルレートを確認する
- キャプチャーソースのバッファリング設定を確認する
- 一定のズレなら同期オフセットを調整する
- CPU・GPUの負荷を確認する
- 録画解像度やfpsを下げてテストする
- USB機器を接続し直す
- キャプチャーボードなどのドライバーや関連ソフトを確認する
ドライバーの更新や削除、OBSの再インストールなどは設定が変わる可能性があるため、簡単な方法を試しても改善しない場合の最終手段として考えましょう。
OBS録画の音ズレに関するよくある質問
OBSのバッファを無効にすれば音ズレは直りますか?
必ず直るわけではありません。キャプチャーデバイスのバッファが原因なら改善する可能性がありますが、サンプルレート、パソコンの負荷、USB機器、同期設定など別の原因も考えられます。
OBSで音が0.5秒くらい遅れます。どうすればいいですか?
まず短いテスト録画を行い、毎回ほぼ同じ時間だけずれるか確認してください。一定のズレであれば、同期オフセットなどで調整できる可能性があります。
録画時間が長くなるほど音ズレがひどくなるのはなぜですか?
一定の遅延ではなく、機器間のクロック差、音声設定、USB機器、処理負荷などが影響している可能性があります。この場合は同期オフセットだけでなく、サンプルレートや接続機器も確認してください。
ゲーム音だけ遅れる場合はどうすればいいですか?
キャプチャーボードを使用しているなら、キャプチャーソースのプロパティやバッファリング設定を確認してください。また、同じゲーム音を複数の方法で取り込んでいないかもチェックします。
マイク音声だけずれる場合は?
USBマイクやオーディオインターフェースの接続状態を確認し、OBSとWindowsのサンプルレートもチェックします。ズレが一定なら同期オフセットによる調整も有効です。
OBSで聞こえる音が遅れているだけでも設定変更が必要ですか?
録画ファイルが正常なら、すぐに設定を変更する必要はありません。音声モニタリングでは遅延して聞こえることがあるため、完成した録画ファイルを基準に判断してください。
まとめ|OBSの音ズレはバッファだけでなく同期設定も確認しよう
OBS Studioで録画した動画の音がずれる場合、バッファ設定だけが原因とは限りません。
まず10~30秒のテスト録画を行い、「最初から一定時間ずれているのか」「録画時間が長くなるほどずれるのか」「マイクとゲーム音のどちらがずれているのか」を確認しましょう。
一定の音ズレなら同期オフセット、キャプチャーボード使用時ならバッファリング設定、長時間で徐々にずれるならサンプルレートやパソコンの負荷、USB機器などを確認します。
OBSの設定は一度に何項目も変更せず、1項目変更するたびに短いテスト録画を行うのがポイントです。
映像と音がきれいに同期するようになれば、ゲーム実況はもちろん、仕事の操作説明やオンライン講座、YouTube用の動画制作でも撮り直しが減り、安心して長時間録画できるようになります。
