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SMBとFTPの違いを初心者向けに比較|ファイル共有はどちらを使う?

SMBとFTPの違いを初心者向けに比較|ファイル共有はどちらを使う?

SMBとFTPはどちらもネットワーク経由でファイルを扱う仕組みですが、目的が違います。家庭や社内LANで共有フォルダを普段のドライブのように使うならSMB、サーバーとのファイル転送を目的にするならFTP系の仕組みが基本です。

ただし、現在は「FTPをそのままインターネットで使う」方法は安全とは言えません。FTPは通信内容や認証情報を暗号化しない構成があるため、外部ネットワークで使うならFTPSやSFTPなど暗号化された方式を選ぶ必要があります。なおSFTPは名前が似ていますが、FTPとは別のSSHベースの仕組みです。

SMBとFTPの違いを先に一覧で整理

SMBとは何か

SMBはServer Message Blockの略で、Windowsのファイル共有で広く使われるプロトコルです。Windows 11で「\\PC名\共有名」のように共有フォルダを開いたり、NASをネットワークドライブとして割り当てたりする時に使われます。

SMBでは、共有先のファイルをネットワーク越しに読み取り、作成、更新できます。Windowsでは共有フォルダが通常のフォルダに近い感覚で扱えるため、初心者でも理解しやすいのが特徴です。

現在のWindowsではSMB2・SMB3が中心です。古いSMB1.0は安全性の問題があるため、Windows 11では標準でインストールされていません。

FTPとは何か

FTPはFile Transfer Protocolの略で、名前の通りファイル転送を目的としたプロトコルです。FTPクライアントからFTPサーバーへ接続し、ファイルをアップロードしたりダウンロードしたりします。

Webサイトを運営している人が、HTMLや画像をレンタルサーバーへ送る用途でFTPを使ってきた例が代表的です。

ただし、FTPそのものは古い方式で、暗号化されない構成ではユーザー名、パスワード、転送内容を盗み見られる危険があります。現在はFTPSやSFTPなど、安全性を高めた方法を使うのが基本です。

よくある失敗例:SMBとFTPを「同じファイル共有」と考える

初心者が迷いやすいのは、どちらも「別の機器にあるファイルを扱える」ため、同じものに見える点です。

たとえばNASの写真フォルダを毎日のように開き、直接編集したい場合、FTPで毎回ダウンロードして編集し、再アップロードするより、SMBで共有フォルダとして開く方が自然です。

反対に、Webサーバーへ完成したファイルを送るだけなら、SMB共有をインターネットへ公開するより、サーバーが提供しているSFTPなどの安全な転送方法を使う方が適しています。

違い1:ファイルを「共有する」か「転送する」か

SMBは共有先のファイルをその場所に置いたまま利用するイメージです。共有フォルダ内のWordファイルを開き、編集して保存すると、その共有先へ更新内容が保存されます。

FTPは、手元とサーバーの間でファイルを転送するイメージです。FTPクライアントには通常、ローカル側とサーバー側が表示され、ファイルをアップロード・ダウンロードして使います。

この違いを理解すると選びやすくなります。

違い2:Windowsでの使いやすさ

Windows 11で家庭内・社内の共有フォルダを使うなら、SMBはエクスプローラーとの相性が良いです。

Windowsキー + Eでエクスプローラーを開き、「\\NAS名\share」のように入力すれば共有へ接続できます。ネットワークドライブに割り当てれば、毎回共有名を入力する必要もありません。

FTPは専用クライアントを使うことが多く、Windowsの通常フォルダと同じ感覚では扱いにくい場合があります。

違い3:同時利用やファイルロック

SMBは複数ユーザーでファイルサーバーを使うことを想定した機能が豊富です。Windowsのアプリケーションから共有ファイルを直接開き、ファイルロックなどを使いながら利用できます。

FTPはファイル転送が中心なので、複数人が同じファイルを直接編集する共同作業には向きません。誰かが古いファイルをアップロードして上書きすると、他の人の変更を消してしまう危険があります。

複数人で同じ文書を共同編集するなら、SMBだけでなくMicrosoft 365やGoogle Workspaceなど共同編集に対応した仕組みも検討してください。

違い4:認証方法とアクセス権

SMBはWindowsアカウント、Active Directory、NASのユーザーアカウントなどと組み合わせてアクセスを制御できます。共有フォルダごとに読み取り・書き込み権限を分けることもできます。

FTPもユーザー名とパスワードで認証できますが、平文FTPでは認証情報の扱いに注意が必要です。インターネット越しで使うなら暗号化方式を確認してください。

違い5:セキュリティ

現在のSMB3には署名や暗号化などのセキュリティ機能があります。Windows 11 24H2以降ではSMB署名の要件も強化されています。

ただし、SMBだから自動的に安全という意味ではありません。SMBをインターネットへ直接公開するのは避け、家庭内LANや社内LAN、VPNなど適切に保護されたネットワークで使います。

FTPは暗号化されない構成があるため、外部ネットワークでそのまま使うのはおすすめできません。サーバーがSFTPやFTPSに対応しているなら、そちらを優先します。

FTPSとSFTPの違いも知っておく

名前が似ていますが、FTPSとSFTPは別の仕組みです。

「FTPソフトがSFTP対応」と書かれていても、通信方式としてはFTPではありません。サーバー側がどの方式に対応しているかを確認して設定します。

家庭用NASならSMBがおすすめなケース

次の用途ならSMBが使いやすいです。

家庭内LANで使う場合でも、NASにはユーザー名とパスワードを設定し、ゲストアクセスを避ける方が安全です。

FTP系が向くケース

次のように「ファイルを送ること」が目的ならFTP系の仕組みが候補になります。

この場合も、外部ネットワークではSFTPやFTPSなど暗号化された方式を優先してください。

インターネット越しにNASを使いたい場合はどちらがよい?

家庭のNASを外出先から使いたいからといって、ルーターでSMBのポートをそのままインターネットへ公開するのは避けてください。

メーカーの安全なリモートアクセス機能、VPN、適切に構成されたクラウド連携などを利用する方が安全です。

FTPも同様で、平文FTPを公開するのではなく、暗号化されたリモートアクセス手段を選びます。

速度はSMBとFTPのどちらが速い?

単純に「SMBは遅い」「FTPは速い」とは言えません。速度はネットワーク回線、NASやサーバーの性能、ストレージ、ファイル数、暗号化、プロトコル設定などで変わります。

SMB3にはマルチチャネル、圧縮など高性能化の仕組みもあります。家庭用NASで大容量ファイルを扱う場合は、プロトコルよりも1GbE・2.5GbEなどネットワーク速度やHDD・SSD性能がボトルネックになることがあります。

大量の小さいファイルでは違いが出やすい

数GBの動画1本を転送する場合と、数KBの小さなファイルを数万個扱う場合では負荷が違います。小さいファイルが大量にあると、ファイルごとの処理が増えて転送が遅く感じることがあります。

バックアップ用途では、単純なコピー速度だけでなく、差分バックアップ、世代管理、復元しやすさを重視してください。

初心者向けの選び方

迷ったら、次の基準で判断してください。

  1. 家庭・社内LANで共有フォルダとして使いたい → SMB
  2. Windowsエクスプローラーから直接開きたい → SMB
  3. NASをネットワークドライブにしたい → SMB
  4. Webサーバーへファイルを送る → SFTPやFTPSなどサーバー指定の方式
  5. 外部ネットワークで安全に転送したい → 平文FTPではなく暗号化方式
  6. 共同編集したい → SMBまたは共同編集対応クラウドサービスを検討

Windows 11でSMB接続を設定する基本手順

  1. NASとPCを同じ信頼できるLANへ接続します。
  2. NAS側でSMB2・SMB3を有効にします。
  3. NASに利用ユーザーを作成します。
  4. 共有フォルダへ必要な権限を設定します。
  5. WindowsでWindowsキー + Eを押します。
  6. アドレスバーへ「\\NAS名\共有名」を入力します。
  7. ユーザー名とパスワードを入力します。

古いNASでSMB1.0しか使えない場合は、まずファームウェア更新や買い替えを検討してください。

FTP系を使う時の確認ポイント

設定値は自己判断せず、レンタルサーバーや社内サーバーの公式案内に従ってください。

再起動時の確認ポイント

SMBの設定を変更した場合は、NASとWindowsを再起動してから接続を確認します。FTPサーバー側の設定を変更した場合も、サービス再起動が必要な製品があります。

再起動後に「以前の接続が残っていたから使えていただけ」という状態を避けるため、新規接続できるか確認してください。

便利になる具体例

家庭では、写真や動画をNASへ集約して複数PCから使うならSMBが便利です。Webサイト運営では、サーバーへファイルを配置する時にSFTPを使う、と役割を分けると混乱しません。

用途ごとに通信方式を使い分けることで、「共有フォルダをFTPで無理に運用する」「SMBをインターネットへ直接公開する」といった危険な構成を避けられます。

応用:クラウドストレージとの使い分け

OneDrive、Google Drive、Dropboxなどのクラウドストレージは、SMBやFTPと違い、インターネット越しの同期・共有をサービス側が管理します。

社外や外出先から頻繁にファイルへアクセスする場合は、SMBを直接公開するよりクラウドストレージの方が管理しやすいことがあります。

一方、家庭内の大容量動画やバックアップを高速に扱うなら、NASのSMB共有が向く場合があります。

予防方法

FAQ

NASではSMBとFTPのどちらを有効にすればいいですか?

家庭内LANでWindowsの共有フォルダとして使うなら、通常はSMB2・SMB3を優先します。FTP機能は必要な用途がある場合だけ有効にしてください。

FTPは危険ですか?

暗号化されない平文FTPを信頼できないネットワークで使うのは安全ではありません。外部接続ではSFTPやFTPSなど暗号化された方式を使ってください。

SFTPはFTPの安全版ですか?

用途は似ていますが、仕組みは別です。SFTPはSSHを利用するファイル転送方式です。

SMBを外出先から使ってもいいですか?

SMBのポートを直接インターネットへ公開するのは避けてください。VPNやメーカーが提供する安全なリモートアクセス、適切なクラウドサービスを検討します。

まとめ

SMBは共有フォルダを普段のドライブのように使う仕組み、FTPはサーバーとのファイル転送を行う仕組みと考えると分かりやすいです。

家庭や社内LANでWindowsとNASを使うならSMB2・SMB3が基本です。Webサーバーなどへファイルを送るなら、サーバー指定のSFTPやFTPSを使います。用途だけでなく安全性も確認し、SMB1.0や平文FTPを安易に使わないことが重要です。

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