エラーコード0x80070035「ネットワークパスが見つかりません」の解決手順|Windows 11
Windows 11で共有フォルダやNASへ接続した時にエラーコード0x80070035「ネットワークパスが見つかりません」と表示されたら、最初に「接続先の名前が正しいか」「IPアドレスでは開けるか」「共有元PCへ通信できるか」を確認してください。
0x80070035は原因を一つに決められるエラーではありません。PC名の名前解決、共有名、ネットワーク設定、ファイアウォール、資格情報、共有サービス、古いNASのSMB互換性など、複数の問題で発生します。対処は、安全で簡単な確認から順に切り分けるのが最短です。
- 0x80070035は何を意味するエラーか
- 結論:最初に行う切り分け
- よくある失敗例:ネット上の対策を全部試してしまう
- 原因1:PC名・NAS名・共有名が間違っている
- 原因2:共有元PCやNASの電源・スリープ
- 原因3:別のWi-Fiやゲストネットワークにつながっている
- 原因4:ネットワークプロファイルがパブリックになっている
- 原因5:ネットワーク探索とファイル共有が無効
- 原因6:名前解決に失敗している
- 原因7:Microsoft Defender ファイアウォールで止まっている
- 原因8:共有フォルダ自体が解除・変更されている
- 原因9:古い資格情報や別ユーザーの接続が残っている
- 原因10:共有に必要なサービスが一時的に不調
- 原因11:古いNASがSMB1.0しか対応していない
- 原因12:Windows 11 24H2以降のSMB署名と古い共有先の相性
- 古いNetBIOS設定はいつ確認するべきか
- 初心者向けの安全な解決手順
- 確認結果から次の行動を決める
- 設定変更後の確認方法
- 再起動時の確認ポイント
- 便利になる具体例
- 応用:イベントログを確認する
- 予防方法
- FAQ
- まとめ
0x80070035は何を意味するエラーか
0x80070035は、Windowsが指定されたネットワーク上の場所へ到達できない時に表示される代表的なエラーコードです。共有フォルダを「\\PC名\共有名」の形式で開こうとしたものの、その場所を見つけられない状態と考えると分かりやすいです。
Microsoftの案内でも、0x80070035は「The network path was not found」として扱われています。つまり「フォルダの中身が壊れている」というより、接続先を見つけるまでの経路や共有機能に問題がある可能性を優先します。
結論:最初に行う切り分け
次の3パターンを確認すると、原因を大きく絞れます。
- 「\\PC名\共有名」で開けるか試す
- 「\\IPアドレス\共有名」で開けるか試す
- 資格情報入力画面まで進むか確認する
IPアドレスでは開けるのにPC名では開けないなら、名前解決の問題が疑われます。PC名でもIPでも開けないなら、ネットワーク接続、共有設定、ファイアウォール、SMBなどを確認します。
資格情報の入力画面まで進むなら、共有先へ一定の通信はできています。その場合はユーザー名・パスワードや共有権限を優先します。
よくある失敗例:ネット上の対策を全部試してしまう
0x80070035を検索すると、SMB1.0の有効化、NetBIOS設定、レジストリ変更、ファイアウォール停止、ゲストログオン有効化など多くの方法が見つかります。
しかし、これらを一度に実行すると原因が分からなくなり、不要なセキュリティ低下まで招きます。特にSMB署名を無効にしたり、安全でないゲストログオンを許可したりする操作は、古いNASとの互換性問題が明確になる前に行うべきではありません。
まず通常のWindows 11設定で解決できないか確認してください。
原因1:PC名・NAS名・共有名が間違っている
最初に接続先を再確認します。
共有元PCのデバイス名は「設定」→「システム」→「バージョン情報」などから確認できます。共有フォルダ名は、共有元PCで対象フォルダの「プロパティ」→「共有」から確認します。
たとえばPC名が「HOME-PC」、共有名が「photo」なら接続先は「\\HOME-PC\photo」です。
フォルダ名と共有名は同じとは限らないため、見た目のフォルダ名だけで判断しないでください。
原因2:共有元PCやNASの電源・スリープ
共有元PCがスリープしていると、ネットワーク上から応答しない場合があります。「朝だけつながらない」「共有元PCを触ると直る」という症状なら特に確認してください。
NASの場合は電源が入っていても、再起動直後で共有サービスの準備が終わっていないことがあります。ランプや管理画面で起動完了を確認し、数分待ってから再接続します。
原因3:別のWi-Fiやゲストネットワークにつながっている
利用側PCと共有元PC・NASが同じ信頼できるLANにいるか確認します。
ゲストWi-Fiはインターネットにはつながっても、他の端末やNASへの通信を禁止していることがあります。また会社VPNへ接続すると、家庭内LANへの経路が変わる場合があります。
「インターネットが使えるから同じネットワークにいる」とは限りません。
原因4:ネットワークプロファイルがパブリックになっている
家庭内や社内の信頼できるネットワークでファイル共有を使うなら、Windows 11のネットワークプロファイルを確認します。
- 「設定」→「ネットワークとインターネット」を開きます。
- 接続中のWi-Fiまたはイーサネットを開きます。
- 信頼できるLANなら「プライベート」になっているか確認します。
公共Wi-Fiではパブリックのままにしてください。外部ネットワークで共有を有効にすると、不要なリスクが増えます。
原因5:ネットワーク探索とファイル共有が無効
- 「設定」→「ネットワークとインターネット」を開きます。
- 「ネットワークの詳細設定」を開きます。
- 「共有の詳細設定」を開きます。
- 「プライベート ネットワーク」の「ネットワーク探索」を確認します。
- 「ファイルとプリンターの共有」を確認します。
相手PCがエクスプローラーの「ネットワーク」に表示されない場合は重要な確認です。
ただし、一覧に表示されなくてもUNCパスを直接入力すると接続できる場合があります。一覧表示と共有への直接接続は分けて確認してください。
原因6:名前解決に失敗している
PC名で接続できずIPアドレスなら開ける場合は、名前解決を疑います。
共有元PCのIPアドレスを確認し、エクスプローラーで「\\192.168.x.x\共有名」のように入力して試します。
家庭内LANなら、共有元PC・利用側PC・ルーターの再起動で一時的な名前解決の不調が直ることがあります。
企業ネットワークではDNSやActive Directoryが関係するため、DNS設定を自己判断で変更せず管理者へ相談してください。
原因7:Microsoft Defender ファイアウォールで止まっている
共有元PCのファイアウォールがファイル共有通信を遮断すると、0x80070035が発生することがあります。
確認する時は、ファイアウォールを無効のまま運用しないでください。「Windows Defender ファイアウォールによるアプリケーションの許可」などから、プライベートネットワークでファイルとプリンターの共有が許可されているかを確認します。
他社製セキュリティソフトを使っている場合は、そのファイアウォール機能も確認します。
原因8:共有フォルダ自体が解除・変更されている
共有元PCは見えるのに「\\PC名\共有名」で0x80070035になる場合、共有名が存在しない可能性があります。
共有元PCで対象フォルダを確認し、共有設定が現在も有効か、共有名が変わっていないかを確認してください。
PCの再セットアップやユーザー変更後に、以前の共有設定が消えているケースもあります。
原因9:古い資格情報や別ユーザーの接続が残っている
資格情報の入力画面が表示される、または別のエラーへ変わる場合は、認証情報を確認します。
- スタートで「資格情報マネージャー」と検索します。
- 「Windows 資格情報」を開きます。
- 共有元PC名、NAS名、IPアドレスの古い資格情報を確認します。
- 不要な古い情報だけ削除します。
- PCを再起動し、正しいユーザーで接続します。
他のサービスで必要な資格情報までまとめて削除しないよう注意してください。
原因10:共有に必要なサービスが一時的に不調
ネットワーク探索や共有に関係するWindowsサービスが一時的に正常動作していないことがあります。初心者の場合、サービスのスタートアップ種類を手当たり次第に変更する前に、まずWindowsを再起動してください。
再起動してもネットワーク一覧だけ出ない場合は、「Function Discovery Provider Host」や「Function Discovery Resource Publication」などネットワーク探索関連サービスの状態を確認する方法があります。
ただし企業PCでは管理ポリシーで設定されている可能性があるため、勝手に変更しないでください。
原因11:古いNASがSMB1.0しか対応していない
Windows 11ではSMB1.0は既定でインストールされていません。古いNASや古い複合機がSMB1.0しか対応していない場合、0x80070035のような接続エラーになることがあります。
だからといって最初にSMB1.0を有効にするのはおすすめできません。
NASメーカーの公式情報を確認し、ファームウェア更新でSMB2・SMB3を使えるか調べてください。SMB2・SMB3へ対応できるなら、Windows側でSMB1.0を有効にする必要はありません。
原因12:Windows 11 24H2以降のSMB署名と古い共有先の相性
Windows 11 24H2ではSMBセキュリティが強化されています。Pro、Enterprise、EducationではSMB署名が既定で要求される構成があり、古いNASやSambaサーバーが対応していない場合に接続できなくなることがあります。
また、SMB署名を要求する構成では、安全でないゲスト接続との互換性も問題になります。
Microsoftは、第三者製サーバーへ接続するためだけにSMB署名を無効化する方法を推奨していません。まずNASやサーバー側を更新し、SMB2・SMB3、署名、通常のユーザー認証へ対応できるか確認します。
古いNetBIOS設定はいつ確認するべきか
0x80070035の古い解説では「NetBIOS over TCP/IPを有効にする」という方法が紹介されることがあります。これは古いWindowsや古い名前解決方式を使う環境では関係する場合がありますが、現代のWindows 11で最初に変更する設定ではありません。
PC名では開けないがIPでは開けることを確認し、古い機器・古いネットワーク構成を使っていると分かった場合の追加切り分けと考えてください。
初心者向けの安全な解決手順
- 共有元PC・NASの電源と起動状態を確認する
- 接続先のPC名・NAS名・共有名を確認する
- Windowsキー + Eでエクスプローラーを開く
- 「\\PC名\共有名」を直接入力する
- 切り分けとして「\\IPアドレス\共有名」も試す
- 同じネットワークにいるか確認する
- ネットワークを信頼できるLANではプライベートにする
- ネットワーク探索とファイル共有を確認する
- 共有元PCと利用側PCを再起動する
- ファイアウォールの共有許可を確認する
- 資格情報と共有権限を確認する
- 古いNASならSMB2・SMB3対応を確認する
この順番なら、危険性のあるレジストリ変更やセキュリティ機能の無効化をせずに、多くの原因を切り分けられます。
確認結果から次の行動を決める
IPアドレスでは開ける
ネットワークそのものは通っている可能性が高いため、PC名の名前解決を確認します。
PC名でもIPでも開けない
共有元の電源、同一ネットワーク、ファイアウォール、共有設定、SMB対応を確認します。
資格情報画面が出る
通信はできている可能性が高いため、ユーザー名、パスワード、資格情報マネージャー、共有権限を確認します。
共有一覧は見えるが特定フォルダだけ開けない
ネットワークより、そのフォルダの共有名とアクセス権を優先します。
設定変更後の確認方法
- 共有元PC名を開けるか
- 共有一覧を表示できるか
- 対象共有フォルダを開けるか
- ファイルを読み取れるか
- 必要ならテスト用ファイルを保存できるか
- Windows再起動後も接続できるか
重要な文書を使って書き込みテストをするのは避け、小さなテストファイルを作って確認してください。
再起動時の確認ポイント
- 共有ファイルを保存して閉じます。
- NASや共有元PCを正常な手順で再起動します。
- 共有元が完全に起動するまで待ちます。
- 利用側PCを再起動します。
- 古いショートカットではなくUNCパスから接続します。
再起動で直っても頻繁に再発するなら、スリープ、Wi-Fi、名前解決、共有サービスなどの根本原因を確認してください。
便利になる具体例
0x80070035を「とりあえず共有できないエラー」と扱うのではなく、IPでの接続、PC名での接続、認証画面の有無で分けられるようになると、復旧が速くなります。
NAS、共有プリンター、Windows共有、社内ファイルサーバーなどでも、同じ切り分け方を応用できます。
応用:イベントログを確認する
基本確認で原因が分からない場合、WindowsのイベントビューアーにはSMBクライアント・サーバー関連のログが残ることがあります。
イベントビューアーの「アプリケーションとサービス ログ」内にあるMicrosoft、Windows、SMBClientやSMBServer関連ログを確認すると、認証、署名、接続失敗などの手掛かりが見つかる場合があります。
ただしイベントIDだけで設定を変更せず、内容を控えてMicrosoftの公式情報や社内管理者へ確認してください。
予防方法
- PC名・NAS名・共有名を記録する
- NASのIPをDHCP予約などで安定させる
- SMB2・SMB3を使用する
- NASのファームウェアを更新する
- 共有用ユーザーを用意し、必要最低限の権限にする
- 古いネットワークドライブやショートカットを整理する
- 重要データは共有先とは別にもバックアップする
FAQ
0x80070035が出たらSMB1.0を有効にするべきですか?
最初にはおすすめしません。古いNASがSMB1.0しか対応していない場合には関係しますが、名前、ネットワーク、ファイアウォール、共有設定など別の原因が多くあります。
ファイアウォールを切ると直りました
共有通信の許可設定に問題がある可能性があります。ファイアウォールを無効のままにせず、プライベートネットワークでファイルとプリンター共有に必要な通信だけを許可してください。
IPでは開けるのにPC名では0x80070035になります
名前解決の問題が疑われます。PC名の確認、ルーター・PCの再起動を行い、企業環境ではDNS設定を管理者に確認してください。
Windows Update後から発生しました
ネットワークプロファイルやSMBセキュリティ仕様が影響している場合があります。特に古いNASではSMB2・SMB3、SMB署名、通常ユーザー認証への対応を確認してください。
まとめ
0x80070035「ネットワークパスが見つかりません」が出たら、接続先の名前→IPでの切り分け→同一ネットワーク→プライベート設定→共有設定→再起動→ファイアウォール→資格情報→SMB互換性の順で確認してください。
重要なのは、ネット上の対策を無差別に試さないことです。PC名とIPアドレスのどちらで失敗するか、認証画面まで進むかを確認すれば、初心者でも次に見るべき場所を判断し、安全に解決へ近づけます。

コメント