Windows更新後に印刷が重くなった時の対処法|Windows 11で原因を切り分ける手順
Windows Updateのあとから印刷開始が遅くなった、印刷キューで長く待つようになった、PDFだけ固まるようになった場合は、まずPCとプリンターを再起動し、印刷キューとプリンタードライバーを確認してください。更新直後に症状が出ても、Windows Updateそのものが原因とは限りません。
アップデートをすぐ元に戻すのではなく、「軽い文書でも遅いか」「特定のPDFだけか」「他の人も同じプリンターで遅いか」を比較すると原因を安全に絞れます。Windows 11を基準に、初心者でも順番に確認できる方法を説明します。
Windows更新後に印刷が遅くなる主な原因
1. 更新後の再起動が十分に完了していない
Windows Updateでは、再起動後もバックグラウンドで更新処理や最適化が続くことがあります。更新直後はCPUやディスクの使用率が高くなり、普段より印刷準備が遅く感じられる場合があります。
重要な作業を保存し、Windows Update画面で「再起動が必要」と表示されていないか確認してください。再起動後しばらくしてから印刷を比較します。
2. プリンタードライバーの状態が変わった
プリンタードライバーはWindowsとプリンターの橋渡しをするソフトです。Windows更新後にドライバーが更新されたり、既存ドライバーとの相性が悪くなったりすると、印刷処理が遅くなることがあります。
Microsoftも、印刷トラブルでは最新のプリンタードライバーを確認するよう案内しています。Windows Updateだけでなく、プリンターメーカーが機種別ドライバーを提供している場合もあります。
3. Print Spoolerに古い印刷ジョブが残っている
更新や再起動の前後で印刷が中断されると、印刷キューにジョブが残ることがあります。これが新しい印刷の邪魔をし、「印刷中」「削除中」のまま待たされる場合があります。
4. ネットワークプリンターへの接続が変わった
会社や家庭内LANのプリンターでは、Windows更新後にネットワーク接続、共有設定、プリンター検出の状態が変わって見えることがあります。ローカルUSB接続では正常なのにネットワーク接続だけ遅い場合は、通信や共有設定も確認します。
5. 更新とは無関係のタイミングでPDFやプリンター側の問題が起きた
更新直後に問題が起きるとWindows Updateを疑いたくなりますが、同じ時期にプリンターの印刷キューが詰まった、対象PDFが大容量だった、Wi-Fiが不安定だったという可能性もあります。時間的な前後関係だけで原因を断定しないことが大切です。
最初に行う3つの確認
- PCとプリンターを再起動します。
- メモ帳などの軽い文書を1枚印刷します。
- 問題が起きているPDFやWord文書を1〜2ページだけ印刷します。
軽い文書も遅いならWindows、ドライバー、プリンター側を疑いやすくなります。特定のPDFだけ遅いなら、そのPDFの容量や構造が原因の可能性が高まります。
Windows Updateの履歴を確認する
- 「スタート」→「設定」を開きます。
- 「Windows Update」を選びます。
- 「更新の履歴」を開きます。
- 問題が始まった直前にどの更新が入ったか確認します。
ここでは「更新が入った日」と「症状が始まった日」が近いかを確認します。更新番号を見つけても、それだけで原因と決めつけないでください。公式の既知の問題やプリンターメーカーのお知らせがある場合に、初めて関連性が高くなります。
印刷キューを確認する
- 「設定」→「Bluetoothとデバイス」を開きます。
- 「プリンターとスキャナー」を選びます。
- 使用中のプリンターを開きます。
- 印刷キューを表示します。
- エラーや不要な待機ジョブを確認します。
印刷されないからとCtrl + Pから同じ文書を何度も送ると、待機ジョブが増えてさらに分かりにくくなります。新しい印刷を送る前に、現在のキューを整理してください。
Print Spoolerを再起動する
印刷ジョブが消えない、削除中のまま止まる場合はPrint Spoolerを再起動します。
- Windowsキー + Rを押します。
- 「services.msc」と入力してEnterキーを押します。
- 「Print Spooler」を探します。
- 右クリックして「再起動」を選びます。
- 印刷キューをもう一度確認します。
会社の共有プリンターや管理されたPCでは権限が必要なことがあります。他の利用者の印刷へ影響する可能性もあるため、社内環境では管理者へ相談してください。
プリンタードライバーを確認・更新する
Windows Updateから確認する
「設定」→「Windows Update」を開き、利用可能な更新を確認します。オプションの更新にドライバーが表示される場合もあります。
メーカーの公式サポートを確認する
Canon、EPSON、Brother、HPなどのメーカーは機種ごとにWindows対応ドライバーを提供しています。必ずプリンターの型番とWindows 11の対応状況を確認し、非公式サイトからドライバーを入れないでください。
会社PCは独自のドライバー配布や管理が行われていることがあるため、自分で入れ替える前に管理者へ確認します。
プリンターを削除して追加し直す方法はいつ試す?
再起動、印刷キュー、ドライバー確認でも改善せず、プリンターの接続情報がおかしい場合は、プリンターを一度削除して追加し直す方法があります。
ただし、共有プリンターではIPアドレス、専用ポート、認証、部署別設定などが必要な場合があります。自宅の一般的なプリンターなら試しやすい対処ですが、会社では設定情報を確認せず削除しないでください。
特定のPDFだけ遅い場合の対処
Windows更新後にたまたま大容量PDFを印刷し、更新が原因だと思っているケースもあります。別の小さなPDFがすぐ印刷できるなら、対象PDFを確認します。
- 高解像度画像が大量にないか
- 数百ページ以上ないか
- 複雑な図形やフォントが多くないか
- ネットワークやクラウド上から直接開いていないか
必要ならPDFをローカルのSSDへコピーし、少ないページ数で印刷します。元ファイルがある場合は、品質を保った範囲でPDFを最適化する方法もあります。
ネットワークプリンターだけ遅い場合
USB接続や別プリンターでは速いのに、社内の共有プリンターだけ遅い場合は、ネットワークやプリントサーバー側の可能性があります。自分だけでなく他の利用者も同じか確認すると切り分けやすくなります。
他の利用者も遅いなら、PC設定を何度も変更するより管理者へ連絡してください。逆に自分のPCだけなら、接続設定やドライバーを重点的に確認します。
更新プログラムをすぐアンインストールしてよい?
最初の対処としてはおすすめしません。Windows Updateにはセキュリティ修正も含まれます。印刷が遅いという理由だけで更新を戻すと、別のリスクを増やす可能性があります。
Microsoftが既知の不具合として案内している、会社の管理者から指示がある、業務が停止する重大な問題で代替策がない、といった場合に限り、公式手順に従ってロールバックを検討します。
Windows 10を使っている場合
一般向けWindows 10は2025年10月14日に通常サポートが終了しています。2026年時点では、通常運用の基準はWindows 11へ移っています。Windows 10で印刷問題が続く場合、対応ドライバーや延長サポートの有無だけでなく、PC自体のWindows 11対応状況も確認してください。
サポート終了OSを使い続けることは、印刷速度だけでなくセキュリティ面の判断も必要です。
よくある失敗例
失敗1:更新直後だから必ずWindows Updateが原因だと思う
たまたま印刷キューやPDF側で問題が起きた可能性があります。小さな文書との比較、他のPCとの比較を先に行ってください。
失敗2:ドライバーを複数のサイトから入れる
非公式配布のドライバーは安全性や互換性を確認できません。Windows Update、プリンターメーカー、社内管理者という信頼できる経路だけを使います。
失敗3:更新を戻して再起動を避ける
ドライバーやスプーラーの更新では再起動が必要な場合があります。作業を保存したうえで適切に再起動し、更新処理を完了させてから判断してください。
再起動時の確認ポイント
再起動前にOffice文書やPDF編集内容を保存し、クラウド同期が完了しているか確認します。再起動後は、まずWindows Update画面に追加の再起動要求がないか確認します。
次に、ブラウザや会議アプリを大量に起動せず、軽い文書から印刷します。この状態で正常なら、更新後の一時的な負荷や常駐アプリの影響だった可能性があります。
仕事での安全な確認順序
- 症状が始まった時期をメモします。
- PCとプリンターを再起動します。
- 軽い文書をテスト印刷します。
- 印刷キューを確認します。
- Windows Update履歴を確認します。
- ドライバー更新を確認します。
- 他のPCでも同じか確認します。
- 必要に応じて管理者へ報告します。
この順番なら、セキュリティ更新をむやみに戻さずに原因を絞れます。
予防方法
- Windows Update後は再起動要求を放置しない
- プリンタードライバーを公式経路で管理する
- 印刷キューの確認方法を覚えておく
- 重要な大量印刷は締切直前ではなく余裕を持って試す
- 共有プリンターは障害時の連絡先を把握する
FAQ
Windows Update後に必ずプリンタードライバーを入れ直す必要がありますか?
いいえ。正常に印刷できているなら不要です。問題が起きた場合に、最新ドライバーやメーカーの案内を確認します。
更新をアンインストールすればすぐ直りますか?
原因が更新そのものなら改善する可能性はありますが、別原因なら変わりません。セキュリティ上の影響もあるため、最初の対処にはしないでください。
再起動しても印刷が遅い場合はどうしますか?
印刷キュー、Print Spooler、ドライバー、対象PDF、ネットワークの順に確認します。他のPCでも同じならプリンターやネットワーク側を疑います。
Windows 11の更新を止めておけば印刷トラブルを防げますか?
おすすめしません。更新にはセキュリティ修正や不具合修正が含まれます。問題がある場合は公式情報を確認し、必要に応じて管理者の方針に従って対応します。
まとめ
Windows更新後に印刷が重くなっても、原因は更新そのものとは限りません。更新後の一時的な負荷、プリンタードライバー、Print Spooler、印刷キュー、ネットワーク、対象PDFなど複数の可能性があります。
まずPCとプリンターを再起動し、軽い文書と問題の文書を比較してから、印刷キューとドライバーを確認するのが安全です。更新のアンインストールは、公式に既知の問題が確認できた場合や管理者の指示がある場合など、必要性を確認してから行ってください。

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